なぜシステムエンジニアの退職率は高いのか

システムエンジニア(SE)と聞いて思い浮かべるのは、ブラック企業や残業が多いなどのネガティブなものをイメージする人もいるかもしれません。しかし、退職後も他の会社でSEとして働くケースも多く、ひとえに離職率が高いとは言えない業界です。
SEの仕事を一言で表すと、「システムでクライアントの課題解決をする仕事」と表現することができるでしょう。これは一見当たり前のことのように思えるかもしれません。しかし、ゴール地点が「システムをつくる」ことではなく、「課題を解決する」というところに、SEがただのプログラマではない一面が表現されています。

情報が毎日のように更新されていくIT業界では、「これさえ抑えておけばいい」というものは通用しません。間違った知識や情報は、大事な顧客データの消失や機密情報の漏えい等、少しのミスが重大な事件を引き起こすことに繋がります。そのため、SEには「常に新しい技術や知識を学ぼうとする意欲」が求められるのです。今使っている技術が明日には使えなくなるということも起こり得る業界であることを理解し、情報を常にインプットできる環境に身を置くことも大切といえるでしょう。

また、クライアントの課題を解決するためには、クライアントの業務に関する知識が必要不可欠です。IT関連の情報だけでなく、新しい分野に踏み込んでいくことが常に求められる仕事でもあります。SEの退職、それは仕事が辛いといったネガティブな理由ももちろんあるのかもしれません。ただそれだけではなく、SEが持つ「新しい技術・環境に挑戦したい」という前向きな考え方が、彼らを動かしているのではないでしょうか。ゆえに、向上心のあるシステムエンジニアは、次のキャリアに繋がる仕事先探しをするのです。